この記事でわかること
- 企業サイトのテーマを選ぶときの、6つの比較ポイント
- 無料テーマ3つ・有料テーマ5つの特徴
- 業種や目的に合わせた選び方と、選ぶときの注意点
企業サイト(コーポレートサイト)をWordPressで構築する際、最初の関門になるのが「どのテーマを選ぶか」です。
WordPressには無料・有料合わせて膨大な数のテーマが存在するため、デザインの好みだけで選んでしまうと、公開後に機能不足やSEOの弱さに気づくケースも少なくありません。
本記事では、企業サイトに合うWordPressテーマの選び方を6つの比較ポイントに整理したうえで、無料・有料のおすすめテーマを紹介します。
テーマ選びで失敗しないためのチェックポイントもあわせて解説するので、これから自社サイトの構築を検討している方はぜひ参考にしてください。
担当者デザインが好みのテーマを選べば、企業サイトは大丈夫ですか?



見た目だけで選ぶと、公開後にCTAを置けないなど、機能が足りないことに気づく場合があります。この記事の6つの比較ポイントで、先に確認しましょう。
企業サイトとWordPressテーマの関係
企業サイト(コーポレートサイト)とは
企業サイトとは、会社概要・事業内容・採用情報・お問い合わせ窓口など、企業の基本情報を発信する公式Webサイトのことです。
商品やサービスの販売を主目的とするECサイトや集客記事を発信するオウンドメディアとは異なり、企業の信頼性やブランドイメージを伝える役割が中心になります。
WordPressで企業サイトを作るメリット
WordPressは世界的に利用シェアが高いCMS(コンテンツ管理システム)で、専門的なコーディング知識がなくても、テキストや画像の更新を自社で行える点が大きなメリットです。
プラグインによる機能拡張の自由度も高く、採用情報の追加や問い合わせフォームの設置など、事業の成長に合わせてサイトを育てていくことができます。
テーマを使うメリット(ゼロから制作する場合との違い)
WordPressでサイトを作る方法には、テーマを使わずゼロからデザイン・機能を作り込む方法とあらかじめ用意されたテーマを利用する方法があります。
ゼロから制作すればオリジナリティは高まりますが、制作期間・費用ともに大きくなりがちです。
一方、テーマを利用すれば、デザインや基本機能がまとまっているため、短期間かつ低コストで一定水準以上の企業サイトを構築できます。
配色や写真、文章、フォントなどのコンテンツ部分は自由に変更できるため、同じテーマを使っても他社と差別化することは十分可能です。
企業サイトに合うWordPressテーマの選び方【6つの比較ポイント】
企業サイトに合うWordPressテーマを選ぶ際は、デザインだけでなく、次の6つの観点で比較することが重要です。
6つの比較ポイントを、図にまとめました。


デザイン性・業種との親和性
企業サイトは「会社の顔」となる部分です。信頼感のあるデザインかどうか、自社の業種・ブランドイメージに合ったテイストかどうかを確認しましょう。
士業向け、士業以外の専門サービス業向けなど、業種別にデザインパターンを用意しているテーマもあります。
ブロックエディタ(Gutenberg)対応の有無
WordPressの標準エディタである「ブロックエディタ(Gutenberg)」に対応しているかどうかも重要な比較ポイントです。
ブロック単位で直感的に編集できるため、HTMLやCSSの知識がなくてもコンテンツを更新しやすくなります。
テーマの中にはクラシックエディタ仕様のままのものもあるため、更新のしやすさを重視する場合は事前に確認しておきましょう。
CTA・問い合わせ導線などのWeb集客機能
企業サイトは「作って終わり」ではなく、問い合わせや資料請求、採用エントリーなど具体的な成果につなげることが重要です。
CTA(行動喚起)ボタンの設置機能や、ランディングページ(LP)を作成できる機能があるテーマを選ぶと、公開後のWeb集客施策にも取り組みやすくなります。
SEO対策・表示速度
見出し(hタグ)構造の最適化や、構造化データの出力、ページの表示速度に配慮した設計になっているかも確認しておきたいポイントです。
表示速度は検索順位だけでなく、訪問者の離脱率にも影響します。プラグインを追加しなくても目次や関連ページ表示などの機能をテーマ側で備えているかどうかも、運用のしやすさに直結します。
サポート体制・アップデートの継続性
テーマは開発が停止したり、サポートが終了したりすると、セキュリティやWordPress本体の新バージョンへの対応面でリスクが生じます。
特に有料テーマを選ぶ場合は、公式サイトでのアップデート実績やサポート窓口の有無を確認しておくと安心です。
無料テーマと有料テーマの違い
無料テーマは初期費用をかけずに試せる反面、機能やデザインパターンの幅、サポート体制は有料テーマに比べて限定的な傾向があります。
有料テーマは費用がかかるものの、企業向けに設計された機能やデザイン、マニュアル・サポートが充実しているケースが多く、特に自社で運用担当者を置いて長期的にサイトを育てていきたい場合は有料テーマへの投資が結果的にコストパフォーマンスの高い選択になることもあります。
6つすべてで満点のテーマを探す必要はありません。公開後にやりたい施策(問い合わせの増加、採用の強化など)を先に決めて、優先する観点を2〜3つに絞ると、選びやすくなります(筆者の整理)。
【無料】企業サイトにおすすめのWordPressテーマ
初期費用を抑えたい場合や、まずは小規模にサイトを立ち上げたい場合は、無料テーマも選択肢になります。
Lightning
Lightningは、低コストで企業サイトを作りたい場合に選ばれることが多い無料テーマです。
「デザインはテーマ、機能はプラグインに任せる」という考え方で設計されており、専用の拡張プラグインを組み合わせることで、問い合わせフォームやスライダーなどの機能を追加できます。
有料の上位版(Pro版)も用意されており、必要に応じて機能を拡張しやすい点も特徴です。
Cocoon
Cocoonは国内の無料WordPressテーマの中でもトップクラスの知名度を誇るテーマです。
もともとはブログ・メディアサイト向けの設計が中心ですが、カスタマイズ次第で企業サイトやサービスサイトとしても利用されています。
高速化やSEOに配慮した機能を標準搭載している点も評価されています。
ただし、企業サイト向けのデザインパターンがあらかじめ用意されているわけではないため、コーポレートサイトらしい見た目に整えるには一定のカスタマイズが必要になる点は理解しておきましょう。
Business Press
Business Pressは、商用利用可能な無料テーマで、シンプルで洗練されたビジネスサイトのデザインに向いています。
中小企業や各種団体、フリーランスなど、幅広い規模の企業サイト制作に利用できるほか、企業の専用ブログサイトとしての活用も可能です。
【有料】企業サイトにおすすめのWordPressテーマ
本格的に集客やブランディングまで意識するなら、企業サイト向けに設計された有料テーマがおすすめです。
SWELL
SWELLは国内のブロックエディタ対応テーマの中でもトップクラスの操作性を持つ有料テーマです。
フルワイドブロックやリッチカラム、ステップブロックなど、企業サイトで頻出するレイアウトを専用ブロックで再現できます。
表示速度にも配慮した設計で、目次・人気記事・関連記事などの機能を追加プラグインなしで利用できる点も魅力です。
1回の購入で複数サイトに利用できるため、費用対効果の高さも評価されています。
Emanon Premium/Emanon Business
Emanonシリーズは、企業サイト・ビジネスサイトの制作に特化したWordPressテーマです。
中でも上位モデルのEmanon PremiumはCTA機能やランディングページ機能が充実しており、ABテストやクリック数・CV数の計測にも対応しています。
Emanon Businessは、あらかじめ用意されたデザインパターンに画像とテキストを入力するだけでフロントページを制作できる手軽さが特徴で、初めて自社サイトを構築する事業者にも向いています。
Emanon Premiumを使った具体的な構築手順は「Emanon Premiumでコーポレートサイトを構築する手順」で詳しく解説しています。
TCDシリーズ
TCDは、100種類を超えるデザインテンプレートを展開する有料テーマシリーズです。
テンプレートごとにデザインの方向性が大きく異なるため、業種やブランドイメージに合わせて選びやすいのが特徴です。
テンプレートによってはブロックエディタに対応しておらずクラシックエディタ仕様のものもあるため、更新のしやすさを重視する場合は各テンプレートの仕様を確認しておきましょう。
LIQUID PRESS CORPORATE
LIQUID PRESS CORPORATEはコーポレートサイト向けに設計された国産の有料テーマです。WordPress公式テーマとしての品質基準を満たしており、堅実な構成でセキュリティ面にも配慮されています。
派手な演出よりも、信頼感を重視した企業サイトを作りたい場合に向いています。
Xwrite
Xwriteはレンタルサーバー事業で豊富な実績を持つエックスサーバー株式会社が提供する有料テーマです。
サーバー事業者ならではの安定運用へのノウハウが活かされており、長期的に安定してサイトを運営したい企業に向いています。
8つのテーマの比較(本記事の内容の整理)
本記事で紹介した8つのテーマを、無料・有料の別、特徴、向く場面で整理しました。
| テーマ | 無料・有料 | 特徴 | 向く場面 |
|---|---|---|---|
| Lightning | 無料 | 「デザインはテーマ、機能はプラグイン」の考え方。上位のPro版もある | 低コストで企業サイトを作りたい |
| Cocoon | 無料 | 国内で知名度が高い。高速化・SEOに配慮。企業向けのデザインパターンは用意されていない | ブログ・メディア中心。カスタマイズ前提 |
| Business Press | 無料 | 商用利用可。シンプルで洗練されたデザイン | 中小企業・団体・フリーランスのサイト |
| SWELL | 有料 | ブロックエディタの操作性が高い。専用ブロックが豊富。1回の購入で複数サイトに利用できる | 更新のしやすさを重視する |
| Emanon Premium/Business | 有料 | CTA・LP機能が充実。Premiumは計測やABテストにも対応。Businessはパターンに入力してフロントページを作成 | Web集客を重視する |
| TCDシリーズ | 有料 | 100種類を超えるテンプレート。一部はクラシックエディタ仕様 | ブランディング・採用を重視する |
| LIQUID PRESS CORPORATE | 有料 | コーポレートサイト向けの国産テーマ。信頼感を重視したデザイン | 信頼感を重視する |
| Xwrite | 有料 | エックスサーバー株式会社が提供 | 長期的に安定して運用したい |
価格や機能は変わることがあります。購入や導入の前に、各テーマの公式サイトで確認してください。
業種・目的別に見るテーマの選び方
士業・専門家サイトに向くテーマ
士業や専門家サイトでは、代表者やスタッフの顔写真を大きく使い、透明性や信頼感を伝えるデザインが好まれます。
問い合わせボタンを全ページに目立つ形で設置できるテーマを選ぶと、記事を読んで興味を持ったユーザーを相談・問い合わせにつなげやすくなります。
採用・ブランディング重視のサイトに向くテーマ
採用強化やブランディングを重視する場合は、ファーストビューの画像・動画表現に強いテーマや、独自のデザインパターンを豊富に持つテーマが向いています。
TCDシリーズのように、テンプレートごとに世界観を作り込めるテーマは、採用サイトとしての作り込みにも活用しやすいでしょう。
問い合わせ・資料請求などWeb集客を重視するサイトに向くテーマ
問い合わせ数や資料請求数の増加を重視する場合は、CTA機能やLP機能、ABテストなど、Web集客の効果測定がしやすいテーマを選ぶことが重要です。
SWELLやEmanon Premiumのように、集客導線に関わる機能を標準搭載しているテーマは、公開後の改善サイクルを回しやすいというメリットがあります。
WordPressテーマ選びで注意したいポイント
デザイン重視で選んで機能不足になるケース
見た目の好みだけでテーマを決めてしまうと、公開後に「CTAを設置できない」「多言語対応できない」など、必要な機能が不足していることに気づくケースがあります。
運用開始後にやりたい施策を洗い出したうえで、テーマの機能を確認することが大切です。
サポート終了・開発停止のリスク
前述のとおり、テーマの開発が停止すると、セキュリティリスクやWordPress本体との互換性の問題が生じる可能性があります。
特に長期運用を前提とする企業サイトでは、実績のある開発元・継続的にアップデートされているテーマを選ぶようにしましょう。
カスタマイズ費用が想定以上にかかるケース
テーマ自体は安価でも、企業サイトとして仕上げるためのカスタマイズを外部に依頼すると、想定以上の費用がかかることがあります。
自社での更新・カスタマイズがどこまで可能かを踏まえたうえで、テーマ選定時に必要な予算感も見積もっておくと安心です。
- 見た目だけで選び、公開後にCTAの設置など、必要な機能が足りなかった
- 開発が止まり、サポートが終了して、セキュリティやWordPress本体への対応に不安が出た
- テーマは安価だが、仕上げのカスタマイズを外注して、費用が想定以上になった
よくある質問
- 無料テーマでも、企業サイトは作れますか?
-
作れます。無料テーマは、初期費用をかけずに試せます。一方で、機能やデザインパターンの幅、サポート体制は、有料テーマより限られる傾向があります。小規模に始める場合の選択肢になります。
- 有料テーマは、どんなときに選ぶとよいですか?
-
企業向けの機能やデザイン、マニュアル・サポートが充実しているものが多く、自社で運用担当者を置く場合などに向きます。CTAやLPなど、Web集客の機能を使いたいときも、候補になります。
- ブロックエディタに対応していないと、何が困りますか?
-
HTMLやCSSの知識がないと、更新しにくくなることがあります。TCDのように、テンプレートによって対応が異なるものもあるため、購入前に確認します。
まとめ
企業サイトに合うWordPressテーマを選ぶ際は、デザイン性だけでなく「ブロックエディタ対応」「Web集客機能」「SEO・表示速度」「サポート体制」「無料と有料の違い」という6つの観点で比較することが重要です。
自社の業種や目的(信頼感の醸成、採用強化、問い合わせ増加など)を明確にしたうえで、それに合ったテーマを選ぶことで、公開後の運用や成果につながる企業サイトを構築しやすくなります。
本記事で紹介したテーマや選び方の視点を参考に、自社に合うWordPressテーマを見つけてください。
- デザインだけでなく、6つの観点(ブロックエディタ対応、Web集客機能、SEO・表示速度、サポート、無料・有料)で比べる
- 自社の業種と目的(信頼感、採用強化、問い合わせの増加)を決めてから、テーマを選ぶ
- 機能不足・開発停止・カスタマイズ費用の3つに注意する
現状の課題のご相談や、無料見積もりは、お問い合わせフォームから受け付けています。具体的なご予算やページ構成が決まっていない段階でも、お気軽にご相談ください。

