この記事でわかること
- 兼務の担当者が、まず本で全体像をつかむ理由
- 運用の本を選ぶ3つのポイントと、目的別の4冊
- 学んだ知識を、自社の運用に落とし込むコツ
専任担当者がいない中小企業でのWebサイト運用の現実
中小企業において、「今日から自社のWebサイト運用を任せたい」と突然任命されるケースは珍しくありません。
しかし、多くの場合、Web専任の担当者を配置する余裕はなく、営業や総務あるいは経営者自身が他の業務と兼務で運用することになります。
「何から手をつければいいか分からない」のは当然
いざ運用担当になっても、「とりあえずブログを更新すればいいのか」「デザインを変えたほうがいいのか」など、何から手をつければよいか分からないと悩む方がほとんどです。
Webサイトの運用には、文章を書くライティングスキルだけでなく、検索エンジンで上位表示させるためのSEOの知識やアクセス状況を分析するデータ解析の知識など、幅広い分野が関わってきます。
専門用語も多く、インターネット上で情報を検索しても、自社の状況に合った正解を見つけ出すのは非常に困難な傾向があります。
「分からないことが分からない」という状態からスタートするのは、兼務担当者にとって当然の壁と言えます。焦らず、まずは基礎となる知識を身につけることが重要です。
まずは本を読んで全体像を掴むことが最初のステップ

ネット上には断片的な情報が溢れていますが、Webサイト運用の基礎を体系的に学ぶには、やはり「本」を読むのが効果的です。
本であれば、著者が長年培ってきたノウハウが順序立てて整理されているため、迷子になることなく「Webサイト運用の全体像」を把握できます。
全体像が見えてくれば、「今の自社サイトには集客力が足りないのか」「それとも、訪れたユーザーを問い合わせに繋げる導線が弱いのか」といった課題の切り分けができるようになります。
まずは自社の課題に合った1冊を手に取り、基礎知識の土台を作ることが、成果を出すための確実な第一歩となります。
担当者何から手をつければいいか、分からなくて困っています。



まず、全体像をつかめる入門書を、1冊選びましょう。この記事では、選び方と、目的別の4冊を紹介します。
本を読む目的は、知識を増やすことではなく、自社の課題を見つけることです。全体像が見えると、自社サイトが、集客力が足りないのか、訪れた人を成果につなげられていないのかを、考えやすくなります。
Webサイト運用の本を選ぶときの3つのポイント
書店やAmazonには数え切れないほどのWebマーケティング関連書籍が並んでいます。
兼務で時間が限られている担当者が、途中で挫折せずに読み切るための「本選びのポイント」を3つ解説します。
1. 専門用語が少なく、図解が豊富な初心者向けを選ぶ
Web業界は横文字の専門用語(CVR、インプレッション、アルゴリズムなど)が非常に多く使われます。初めから文字ばかりの専門書を選んでしまうと、用語の意味を調べるだけで疲弊してしまいます。


最初の1冊は、「マンガで解説されているもの」や「見開きの半分が図解になっているもの」を選ぶのがおすすめです。
視覚的に理解できる本は、脳への負担が少なく、すき間時間でも読み進めやすいというメリットがあります。
2. ツールやテクニックだけでなく、目的・考え方が学べる本を選ぶ
「〇〇の設定方法」といったツールの使い方や、小手先のテクニックばかりが書かれた本は、一時的には役立つかもしれません。
しかし、Webの技術やGoogleの仕様は日々変化するため、すぐに情報が古くなってしまう傾向があります。
大切なのは、「なぜその施策が必要なのか」「ユーザーは何を求めているのか」といった、時代が変わっても通用する「考え方(本質)」を学べる本を選ぶことです。目的を見失わずに施策を打てるようになれば、自社にとって本当に必要な作業を見極められるようになります。
3. 自分の業務の範囲内で実践できるかを重視する
大企業向けの事例や多額の広告費をかけることを前提とした本を読んでも、中小企業の実務にそのまま落とし込むのは困難です。
「予算ゼロからでも始められるか」「一人でも実行できるアクションプランが提示されているか」という視点で本を選びましょう。
「この本に書かれていることを、明日の業務でどう活かせるか」がイメージできる、実践的な内容であることが重要です。
【目的別】自社サイト運用担当者が読むべきおすすめ本4選
ここでは、前述の「本選びのポイント」を満たし、兼務担当者でも読みやすく実務に活かしやすいおすすめの書籍を、目的別に4冊厳選してご紹介します。
自社の課題から、本のタイプを選ぶと、次のとおりです。


BtoB企業にも役立つ!Webマーケティングの全体像を掴む本
『マンガでわかるWebマーケティング 改訂版』(湊川あい 著)
Webサイトの運用だけでなく、Webマーケティング全体の仕組みを分かりやすく解説した入門書です。
マンガ形式でストーリーが進むため、専門用語に不慣れな方でもスラスラと読み進められます。PV(ページビュー)やCV(コンバージョン)といった基本用語の解説から、どんな施策がどう売上に結びつくのかという全体像を掴むのに最適です。
BtoB、BtoC問わず、「そもそもWebで集客するとはどういうことか」を理解したい最初の1冊として推奨します。
自社サイトへの集客・アクセスを増やすSEO対策の基礎本
『いちばんやさしい新しいSEOの教本』(安川洋・江沢真紀・村山佑介 著)
「検索順位を上げて、自社サイトへのアクセスを増やしたい」という目的を持った方に向けた、SEO(検索エンジン最適化)の定番書です。
「Googleはどのようなサイトを評価するのか」という根本的な考え方から、キーワードの選び方、サイト構造の整え方までがステップバイバイステップで解説されています。
小手先のテクニックではなく、ユーザーにとって価値のあるサイトを作るための本質的なアプローチが学べるため、長く使える知識が身につきます。
サイトの現状を把握するアクセス解析(Googleアナリティクス)の本
『「やりたいこと」からパッと引ける Google Analytics 4 設定・分析のすべてがわかる本』(小川卓 著)
Webサイトの運用に欠かせないアクセス解析ツール「Googleアナリティクス4(GA4)」の使い方が網羅された1冊です。
「どこからユーザーが来ているのか知りたい」「どのページが一番見られているのか知りたい」といった、現場の担当者が直面する「やりたいこと(目的)」を起点に操作方法を調べられる辞書的な使い方ができます。
ツールの初期設定でつまずきがちな方や、データを見て改善策を考えたい方の手元に置いておきたい実用書です。
ユーザーに響く文章を書く、Webライティングの実践本
『沈黙のWebライティング —Webマーケッター ボーンの激闘—』(松尾茂起 著)
自社サイトのブログやコラム記事を執筆する担当者にとって、バイブルとも言える1冊です。


ハードボイルドなストーリー仕立てで、楽しみながらWebライティングの極意を学べます。「検索意図を満たすとはどういうことか」「どうすれば読者の感情を動かし、問い合わせに繋がる文章が書けるのか」という、SEOとユーザー心理の両面からライティングスキルを磨くことができます。
分厚い本ですが、会話形式なのであっという間に読み終えることができるはずです。
目的別・本のタイプの比較(本記事の内容の整理)
本記事で紹介した4冊を、目的別に整理しました。
| 目的 | 本 | 学べること |
|---|---|---|
| Webマーケティングの全体像 | 『マンガでわかるWebマーケティング 改訂版』 | Webで集客する仕組みの全体。専門用語に不慣れでも読み進めやすい |
| アクセスを増やす(SEO) | 『いちばんやさしい新しいSEOの教本』 | Googleがどのようなサイトを評価するかという根本的な考え方 |
| 現状を把握する(アクセス解析) | 『「やりたいこと」からパッと引ける Google Analytics 4 設定・分析のすべてがわかる本』 | GA4の使い方と、データから改善策を考える方法 |
| 記事を書く(ライティング) | 『沈黙のWebライティング』 | ブログやコラムの文章の書き方。物語形式で読み進められる |
本の内容は、記事内の紹介にもとづく整理です。購入の前に、書店や出版社のサイトで、最新の版と内容を確認してください。
本で学んだ知識を自社ホームページの運用に落とし込むコツ
本を読んで知識を身につけても、それを実行しなければサイトの成果は上がりません。
ここでは、兼務担当者が無理なく知識を実務に落とし込むためのコツをお伝えします。
兼務でも大丈夫!完璧を目指さず、スモールスタートで始める
本を読むと「あれもやらなきゃ、これもやらなきゃ」とモチベーションが上がる反面、やるべきことの多さに圧倒されてしまうことがあります。
しかし、兼務担当者がすべてを一度に実行するのは現実的ではありません。
まずは、「月に1本だけお役立ち記事を公開する」「既存のサービスページの文章を少しだけ修正してみる」といった、すぐにできる小さな行動(スモールスタート)から始めましょう。
完璧を求めず、60点の出来でもまずは世に出して、ユーザーの反応(アクセスデータ)を見ながら改善していく姿勢が大切です。
社内で共有し、属人化を防ぐ仕組みを作る
Webサイトの運用は、担当者一人に業務やノウハウが集中する「属人化」が起きやすい業務です。担当者が異動したり退職したりすると、サイトの更新がパッタリと止まってしまうケースも少なくありません。
本で学んだことや、実際に運用して得た気づきは、社内のマニュアルや日報などでこまめに共有する仕組みを作りましょう。
経営層や他の社員にもWeb運用の重要性や現状を理解してもらうことで、社内の協力体制が築きやすくなり、長期的な運用が可能になります。
兼務でも続けやすい進め方を、3つのステップにまとめると、次のとおりです。
小さく始める
「月に1本だけお役立ち記事を公開する」など、1つに絞って始めます。完璧を求めず、60点でも、まず公開します。
反応を見る
公開したあと、アクセスデータなどの反応を確認して、次の改善に生かします。
社内で共有する
学んだことや気づきを、社内のマニュアルや日報に残して、属人化を防ぎます。
- 一度にすべてを実行しようとしない。まず1つに絞る
- 知識とノウハウが、担当者1人に集中する「属人化」を防ぐ
- 大企業向けの事例や、多額の広告費を前提とした本は、中小企業には合わない場合がある
本を読んでも手が回らない…と感じた時の次の一手
本を読んで全体像を理解したからこそ、「これは自社のリソース(人員・時間)だけでは本格的な運用は難しい」と気づくことも、実は大きな前進です。
すべてを自社で抱え込まず、外部パートナーを活用する選択肢
Webサイトの運用は、継続してこそ成果に繋がります。しかし、本業が忙しくなりサイト更新が滞ってしまうと、せっかくの投資が無駄になってしまいます。
そんな時は、「自社でやるべきコア業務」と「外部のプロに任せる業務」を切り分けることを検討してみてください。例えば、自社の強みや専門的な知見(一次情報)の提供は社内で行い、それをユーザーに響く形に編集(ライティング)したり、SEOの戦略を立てたりする部分は外部パートナーに依頼する、といった分業体制です。
すべてを丸投げするのではなく、伴走してくれるパートナーを見つけることで、兼務担当者の負担を大幅に減らしつつ、サイトの成果を高めることができます。
伴走型支援としての中小企業向けサポート体制とは
私たち株式会社Crogoは、社名が表す通り、お客様の「黒衣(くろご)」として事業の課題解決を裏方からサポートする存在です。
「本を読んで知識はついたけれど、実行する時間がない」「自社の業界に合った戦略を一緒に考えてほしい」といった中小企業様の悩みに寄り添い、Webサイト制作からSEO対策、コンテンツ制作までワンストップで支援しています。
単なる作業代行ではなく、お客様の現状リソースを把握した上で、最も優先度の高い施策からスモールスタートでご提案します。
よくある質問
- 最初の1冊は、どんな本がよいですか?
-
専門用語が少なく、図解が豊富な、初心者向けの本がおすすめです。マンガ形式など、視覚的に理解できる本は、すき間時間でも読み進めやすくなります。
- 兼務で時間がありません。どのくらいから始めればよいですか?
-
「月に1本だけお役立ち記事を公開する」「既存のサービスページの文章を少し直す」など、小さく始めます。完璧を目指さず、反応を見ながら改善します。
- 本を読んでも手が回らないときは、どうすればよいですか?
-
自社でやるコア業務と、外部のプロに任せる業務を切り分けます。伴走してくれるパートナーを見つける選択肢もあります。
まずは1冊手に取り、できることから自社サイトを育てよう
自社サイトの運用は最初から完璧にできる人はいません。
兼務で忙しい中小企業の担当者だからこそ、まずは分かりやすい入門書を1冊読み、全体像を掴むことが大切です。
焦らず、本で学んだことを一つずつ自社のサイトに落とし込んでいきましょう。
小さな改善の積み重ねが、やがて会社の売上や採用に貢献する大きな資産へと育っていきます。
もし、「知識は得たものの実務に落とし込めない」「リソース不足で手が止まってしまった」という場合は一人で抱え込まずに外部の専門家へ相談することも有効な手段です。自
社の状況に合った無理のない運用体制を見つけ、価値あるWebサイトを育てていきましょう
- 最初の1冊は、専門用語が少なく、図解が豊富で、自分の業務の範囲で実践できる本を選ぶ
- 課題に合わせて、全体像・SEO・アクセス解析・ライティングの本を選ぶ
- 完璧を求めず、小さく始めて、社内で共有する。手が回らないときは、外部の力も使う
現状の課題のご相談や、無料見積もりは、お問い合わせフォームから受け付けています。具体的なご予算やページ構成が決まっていない段階でも、お気軽にご相談ください。

