この記事でわかること
- 作っただけで終わるコーポレートサイトの特徴
- 成果を狙う、5つの手順(戦略設計・構造設計・制作・運用計測・改善)
- 兼務でもできる、PDCAの回し方
なぜ多くのコーポレートサイトは作っただけで終わるのか?
担当A数年前にホームページをリニューアルしたが、問い合わせが来ない



会社案内として作ったが更新するネタもなく放置している
中小企業において、コーポレートサイトに関するこのようなお悩みは多く聞かれます。
多額の予算と時間をかけて制作したにもかかわらず、なぜ多くのコーポレートサイトは「作っただけ」の状態で止まってしまうのでしょうか。
集客・成果を生むWebサイトとの違い
その最大の理由はサイトを作る前の目的の解像度にあります。
インターネット上に会社名や所在地、事業内容を掲載するだけのサイトであれば、一度作って放置しても大きな問題にはならないかもしれません。
既存の取引先が社名で検索し、電話番号や住所を確認できれば役割を果たせるからです。
しかし、「Webから新しい顧客を獲得したい」「優秀な人材を採用したい」といった明確な【成果】を求めるのであれば、名刺代わりのサイトでは不十分な傾向にあります。
成果を生むサイトには、ターゲットの悩みを解決するコンテンツや問い合わせに誘導するための戦略が不可欠です。
兼務担当者が陥りがちなホームページの公開がゴールになる罠
専任のWeb担当者がいない中小企業では、営業や総務の方が通常業務と兼任してサイト制作を進行するケースがほとんどです。
制作会社との打ち合わせや社内確認に追われるうちに、いつの間にか「無事にホームページを公開すること」自体が目的にすり替わってしまうことがよくあります。
しかし、Webサイトは公開した日がスタート地点です。公開後のデータを分析し、改善(PDCA)を繰り返すことで初めて、24時間休まず働く優秀な営業マンへと育っていきます。
本記事では、兼務担当者でも無理なく取り組める成果を出すための5つの手順を解説します。
5つの手順を、図にまとめました。


【手順1:戦略設計】
BtoB企業必見!コーポレートサイトの目的と役割を明確にする
まずは、手を動かしてサイトを作り始める前の土台づくりです。
ここがブレると、その後のすべての手順が機能しなくなるため、重要なステップと言えます。
自社サイトの役割(新規顧客獲得・採用・信頼獲得)を整理する
誰にでも響くサイトを目指すと、結局誰にも刺さらないサイトになってしまう傾向があります。
まずは、自社のコーポレートサイトに持たせる一番の役割(優先順位)を社内で明確にしましょう。
- 新規顧客獲得(リード獲得): BtoBの製造業などで、製品の資料請求や見積もり依頼を増やしたい場合。
- 採用強化: 求職者に向けて、社風や社員の働きがいをアピールし、エントリーを増やしたい場合。
- ブランディング・信頼獲得: 上場準備や大手企業との取引に向け、企業としての信用度を底上げしたい場合。
「集客も採用も全部やりたい」という気持ちはわかりますが、まずは「たった1つの最優先ゴール」を決めることが限られたリソースで成果を出すためには必要なことです。
戦略設計はどこまでやる?ターゲット定義と問い合わせへの動線設計
役割が決まったら、次に「誰に(ターゲット)」、「どう動いてほしいか(動線)」を決めます。大企業のような何十ページにも及ぶ複雑なカスタマージャーニーマップを作る必要はありません。
- ターゲット(ペルソナ)の定義: 例えば「コスト削減に悩む、従業員50名規模の製造業の工場長」のように、自社の製品を最も喜んでくれる具体的な人物像をイメージします。
- 動線設計: その工場長がサイトを訪れた際、「トップページ → 導入事例 → 料金表 → 資料ダウンロードフォーム」というように、迷わずゴールへ進める道筋を設計します。
【手順2:構造・コンテンツ設計】
自社の強みを伝えるページ構成の作り方
戦略が決まったら、それを具体的なWebサイトの「骨組み(構造)」と「中身(コンテンツ)」に落とし込んでいきます。
ユーザーが「知りたい情報」を優先したサイトマップ構築
(図解案:ツリー状のサイトマップ図。「会社が伝えたいこと」だけでなく「ユーザーが知りたいこと」が上層に配置されている比較図)
サイトマップとは、Webサイト全体のページ構成図のことです。ここでやりがちな失敗が、「社長挨拶」や「企業理念」といった『会社が伝えたい情報』ばかりを目立つ場所に配置してしまうことです。
集客や成果を目的とする場合、ユーザーが本当に知りたいのは「この会社は自分の課題をどう解決してくれるのか?」という点です。
したがって、「自社の強み」「具体的なサービス内容」「よくある質問」「他社との違い(比較)」といった、ユーザーの検討材料になるコンテンツを優先して配置する構造にすることが重要です。
競合と差別化する「自社ならではの強み」の落とし込み
サイトの中身(文章や写真)を作る際、競合他社のサイトを真似たような無難な言葉を並べても、ユーザーの心は動きません。ここで必要になるのが、自社にしか出せない「一次情報」です。
- 現場の職人が語る、製品へのこだわり
- 実際の顧客が喜んでくれたリアルなエピソード(導入事例)
- 社内の雰囲気が伝わる、スマートフォンで撮影した飾らない日常風景
こうした「社内のリアルな熱量」を集めることこそ、社内にいる担当者にしかできない最大の役割です。綺麗な文章に整える作業はプロのライターに任せても良いので、まずは「素材(事実)」をたくさん集めることに注力しましょう。
(中間CTA設置案)
自社の「強み」や「サイトの目的」の整理にお悩みですか?
「自社の強みが自分たちではよく分からない」「集客と採用、どちらを優先すべきか迷っている」といった場合は、第三者の視点を入れることで課題がクリアになります。Crogoでは、事前の戦略設計から伴走するWeb集客コンサルティングを行っております。 ▶【CTA】Web集客コンサルティングについて詳しく見る
【手順3:制作・実装】
リニューアル時のデザインとシステム構築で気をつけるべきポイント
戦略とコンテンツの素材が揃ったら、いよいよ目に見える形に作り上げていく制作・実装のフェーズです。
デザインは美しさよりも見やすさ・使いやすさを重視する
(アイコン案:スマートフォンと指先のアイコン、またはUI/UXを表現するアイコン)
Webサイトのデザインにおいて、かっこよさや芸術的な美しさを追求しすぎるのは危険な傾向があります。過度なアニメーションで画面の表示が遅くなったり、文字が小さすぎて読みにくかったりすると、ユーザーはストレスを感じてすぐに離脱してしまいます。
BtoBのコーポレートサイトで重要なのは、「探している情報がどこにあるか一目でわかる(見やすさ)」ことと、「ボタンが押しやすい(使いやすさ)」ことです。
自社のブランドカラーを適度に取り入れつつ、あくまで「ユーザーファースト」なデザインを心がけましょう。
スマートフォン対応(レスポンシブ)と初期SEO対策の徹底
現在はBtoB企業であっても通勤中や出先からスマートフォンで情報収集をするユーザーが増加しています。そのため、パソコンでもスマートフォンでも綺麗に表示される「レスポンシブデザイン」での構築は必須条件です。
また、検索エンジンで自社のサイトを上位に表示させるための「初期SEO対策」もこの段階で行います。
ページの表示速度の最適化や各ページに適切なタイトルタグ・メタディスクリプション(検索結果に表示される説明文)を設定するなど、目に見えない裏側のシステムを正しく構築することが、公開後の集客力に直結します。
【手順4:運用・数値計測】
公開後に見るべき「2つの主要データ」とは?
無事にサイトが公開されたら、ここからが運用のスタートです。しかし、いきなり高度なデータ分析ツールを使いこなす必要はありません。
アクセス解析(Googleアナリティクス等)でボトルネックを発見する
まずは無料のアクセス解析ツール「Googleアナリティクス(GA4)」などを導入し、サイトへの訪問者の動きを計測できる状態にします。
兼務担当者が最初にチェックすべきは、何十種類もある指標ではなく、「サイト全体のアクセス数(セッション数)」と「どのページが一番見られているか」の基本データのみで十分です。
これにより、「そもそも人が来ていないのか」、それとも「人は来ているのに、目的のページまで進んでいないのか」という大きな課題(ボトルネック)を見つけることができます。
問い合わせフォームの到達率・離脱率のチェック方法
(図解案:漏斗(ファネル)の図。全体のアクセス数 → 料金ページへの遷移 → フォームへの到達 → 送信完了(CV)と段階的に数が減っていく様子を図示)
成果に直結する重要なデータとして、「問い合わせフォーム」に関連する数値を定期的に確認しましょう。
- フォーム到達率: サイトに訪れた人のうち、何%がフォームのページまでたどり着いたか。
- フォーム離脱率: フォームのページを開いたのに、入力を完了せずに帰ってしまった人が何%いるか。
もし「フォームまでは来ているのに、送信せずに離脱する人」が多い場合、「入力項目が多すぎる(面倒くさい)」「エラーが出て進めない」といった明確な問題が潜んでいる可能性が高いため、優先的に改善すべきポイントとなります。
改善は、完璧を求めず、「月に1か所」から始めます。小さく始めて、続けることを優先します。
【手順5:改善】
兼務担当者でもできる!WebサイトのPDCAの回し方
データを計測して課題が見つかったら、それを解決するための改善策を実行します。
これがPDCA(Plan:計画、Do:実行、Check:評価、Action:改善)のサイクルです。
完璧を求めず「月に1箇所の改善」から始めるスモールスタートなPDCA
「PDCAを回す」と聞くと大掛かりな改修をイメージしがちですが、兼務担当者が無理なく続けるためには「スモールスタート」が鉄則です。
- 小さな改善例: 「トップページの資料ダウンロードボタンの色を、青から目立つオレンジに変えてみる」「お客様からよく聞かれる質問を、FAQページに1つだけ追記する」
このような「月に1箇所、数分で終わる改善」で構いません。小さな仮説を立てて変更し、翌月にまたGoogleアナリティクスで反応(数値)を見る。この地道なサイクルの積み重ねが、半年後、一年後の大きな成果(問い合わせ数の増加)を生み出します。
自力でやる領域と伴走型パートナーに外注する領域の切り分け
ここまで5つの手順を解説してきましたが、戦略設計から日々の数値分析、システムの改修までを、兼務担当者が一人で抱え込むのは現実的ではありません。
(アイコン案:人と人が握手をしている、またはパズルを組み合わせているアイコン)
持続可能な運用体制を作るコツは、「自社のビジネスを深く知る担当者にしかできないこと(情報収集やコンテンツの企画)」と、「専門知識が必要なこと(高度なデータ分析やデザイン・システム改修)」の境界線を引き、後者をプロに任せることです。
すべてを丸投げするのではなく、二人三脚で伴走してくれるパートナーを見つけることが、PDCAを最速で回すための鍵となります。
5つの手順の整理(本記事の内容の整理)
各手順で、何をするのかを、表にまとめました。
| 手順 | 主な作業 |
|---|---|
| 1 戦略設計 | サイトの役割(新規顧客獲得・採用・信頼獲得)を整理し、ターゲットと、問い合わせへの動線を設計する |
| 2 構造・コンテンツ設計 | ユーザーが知りたい情報を優先したサイトマップを作り、自社ならではの強みを、落とし込む |
| 3 制作・実装 | 美しさより、見やすさ・使いやすさを重視する。スマートフォン対応と、初期のSEO対策を行う |
| 4 運用・数値計測 | アクセス解析でボトルネックを見つけ、問い合わせフォームの到達率・離脱率を確認する |
| 5 改善 | 月に1か所のスモールスタートでPDCAを回し、自力でやる領域と、外注する領域を切り分ける |
- 目的とターゲットが決まらないまま、制作を進めている
- 公開したあとに、アクセスや問い合わせの数を見ていない
- 改善に使う時間と担当が、決まっていない
よくある質問
- 公開したあと、まず何を見ればよいですか?
-
2つの主要データを見ます。アクセス解析(Googleアナリティクス等)でボトルネックを探し、問い合わせフォームの到達率・離脱率を確認します。
- 改善は、どのくらいの頻度で行えばよいですか?
-
兼務の担当者は、「月に1か所の改善」から始めるのがおすすめです。完璧を求めず、小さく続けます。
- 自社でやる範囲と、外注する範囲は、どう決めますか?
-
自力でやる領域と、伴走型のパートナーに外注する領域を、切り分けます。切り分け方は、手順5で解説しています。
まとめ
コーポレートサイトは、「作って終わり」の単なる名刺ではありません。明確な戦略を持ち、自社のリアルな強みを発信し、データに基づいた改善(PDCA)を続けることで、会社の売上や採用に貢献する「育てていく資産」になります。
戦略設計からPDCA改善までを支援するWeb集客コンサルティング
私たち株式会社Crogoは社名が表す通り、お客様の事業の裏方として伴走する「黒衣(くろご)」です。
「リニューアルの戦略設計から一緒に考えてほしい」「今のサイトのアクセス解析をプロに見てほしい」「リソースが足りずPDCAが回せない」といった中小企業様の悩みに寄り添い、Web制作から公開後の集客コンサルティングまでワンストップでご支援いたします。
自社のコーポレートサイトを「成果を生むサイト」へ変えたいとお考えの際は、ぜひお気軽に私たちにご相談ください。共に課題を整理し、価値あるWebサイトを育てていきましょう。
- コーポレートサイトは公開がゴールではない。目的・構造・制作・計測・改善の流れで考える
- 公開後はアクセス解析と問い合わせフォームの到達率・離脱率を見る
- 改善は月に1か所から。自社でやる領域と外注の領域を切り分ける
現状の課題のご相談や、無料見積もりは、お問い合わせフォームから受け付けています。具体的なご予算やページ構成が決まっていない段階でも、お気軽にご相談ください。

